第46回 染野さんの植物セミナー
目黒・自然教育園


2025年11月29日 土曜日 /13:30より

チケットを購入して自然教育園の中へ一歩足を踏み入れると、足元一面に広がるのは落ち葉の絨毯でした。普段の生活では、落ち葉を踏みしめながら歩くことはほとんどなく、その感触や音が新鮮で、歩き出した瞬間から自然の中に身を委ねている心地よさを感じました。
いつも通り、歩きながら講師の方のお話を聞きます。目の前にある植物の名前や、その植物が季節ごとにどのような姿へと変化していくのか。サネカズラ、ニッケイ、ムクロジなど、これまで何度も耳にしてきた名前が次々と出てきますが、実際に植物を前にすると、なかなかすぐには結びつかず、自分の記憶の曖昧さを実感します。そんな中でも、センリョウやマンリョウといった植物は、どうにか記憶を辿ることができ、少しだけ安心しました。
自然教育園は、きれいに整えられた庭園というよりも、その名の通り、自然の営みに委ねられている部分が多く残されています。その一方で、ところどころに植物名の札が添えられており、観察する側にとってはとても親切で、学びやすい環境だと感じました。
その後、東京都庭園美術館の庭園へ移動しました。ちょうど紅葉の見頃を迎えており、鮮やかな赤や黄色に染まった木々が私たちを迎えてくれました。自然教育園の落ち着いた森の風景とはまた異なり、季節の華やかさを存分に味わえる時間となりました。
最後は駅前でいつもの食事会。植物の話から日常のことまで語らいながら、次は春頃にまた集まりましょう、という話で締めくくりとなりました。季節を変えて同じ場所を訪れることで、また新しい発見があるのだろうと思いながら、今回の植物セミナーは穏やかな余韻を残して終了しました。

目黒、自然教育園からスタート


ムラサキシキブ、シソ科。秋になると葉が落葉し、鮮やかな紫色の実が目立つようになる。


シキミ。マツブサ科。有毒植物で、土葬だったころ、墓場荒らしの野犬や狼を避けるために植えられた。


タラヨウ。葉の裏を傷つけると傷跡が残るので文字を書くことが出来る。
“葉書の木”と呼ばれ、郵政省の前にも植栽されています。


ガマ。昔の鰻の蒲焼きは、ウナギを開かずにガマの穂のように串に刺して焼いた。


クマザサ。葉の白いところが歌舞伎の化粧のくまどりに似ているところからクマザサといわれる。


ウバユリ。ユリ科。


クロマツ。特徴ある姿をしているのは、ここはかつての武家屋敷、盆栽として育てられて物が植えられたからかもしれない。


センリョウ。晩秋から冬にかけて、枝の先に鮮やかな赤い実をつけます。正月飾りでもおなじみの常緑低木です。


チャノキ。ツバキ科。身近でありながら意外と知られていない植物です。花はツバキによく似ていますが、やや小ぶりで、黄色い雄しべが目立ちます。